バルト海クルーズ、寄港地の多くはEU圏でも一部だけ事情が違う
バルト海クルーズはほぼ全寄港地がEU圏内だが、カリーニングラード沖を通る航路では電波が一時的にロシア網へ切り替わることがある。
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バルト海クルーズは、すでに紹介した地中海クルーズ(バルセロナ〜チヴィタヴェッキア)とは寄港地の国そのものが違い、通信の前提もいくつか違ってくる。 寄港地のほとんどはEU加盟国だが、航路によってはカリーニングラード沖を通過する区間があり、そこだけ事情が変わる。
バルト海クルーズの基本構造
ヘルシンキ、ストックホルム、タリン、リガ、グダニスクといった港を数日おきに巡るのが典型的なルートで、一週間の航海で四、五か国を移動することも珍しくない。地中海クルーズと同じく、寄港地ごとに国が変わるという構造自体は共通している。
寄港地のほとんどはEU加盟国
フィンランド、スウェーデン、デンマーク、エストニア、ラトビア、リトアニア、ドイツ、ポーランドは、いずれもEU加盟国だ。スウェーデンとデンマークは自国通貨を使っているが、EU加盟国であることに変わりはなく、EU向けローミングプランの対象に入る。
例外はカリーニングラード沖を通る区間
カリーニングラードは、ポーランドとリトアニアに挟まれたロシアの飛び地だ。バルト海を航行する船がこの沖合を通過する区間では、端末が最も強い電波を自動的に探す仕組み上、ロシア側の基地局に一時的に接続してしまうことがある。ロシアはEUではないため、この間だけEU向けプランの対象外として通信料が発生する可能性がある。
自動選択と手動確認の違い
これを避ける方法はシンプルだ。端末の設定画面で現在接続している事業者名を確認し、見慣れない名前が出ていたら、ネットワーク選択を「自動」から「手動」に切り替えて、寄港国の正規の事業者を選び直す。数十秒の手間で、意図しない課金を防げる。実際、甲板でWi-Fiの電波を探しながら「さっきまで繋がっていたのに」とスマートフォンを見つめる乗客を見かけるのは、たいていこの切り替わりが起きた直後だ。
エストニア・ラトビア方面でも同じ注意が必要
タリンやリガへ向かう航路は、フィンランド湾やロシア国境に近い海域を通ることがある。ヘルシンキからタリンへ渡るだけの短い区間でも、湾の形状によって海上で電波の入り方が変わり、港に着いて電波が戻った瞬間にも、念のため事業者名を確認する癖をつけておくと安心だ。この確認は到着日だけでなく、同じ航路を通る出港日にも同様に当てはまる。
アプリで出発前に確認しておくこと
出発前、自宅のWi-FiでeSIMプロファイルを設定しておけば、専用アプリの画面で現在どの事業者に接続しているかをいつでも確認できる。港に着いてから設定を探す必要がなく、寄港地に着いた瞬間から地図や翻訳が使える状態になる。
乗船前の準備
| 航行中の場面 | 通常の状態 | 注意が必要な場面 |
|---|---|---|
| EU加盟国の寄港地 | EUローミング対象内 | なし |
| 港と港の間の航行 | 通常は問題なし | カリーニングラード沖通過時 |
| フィンランド湾周辺 | 通常は問題なし | 事業者名を一度確認 |
バルト海クルーズは地中海クルーズとは別の魅力を持つ一方、通信面では「寄港地の国」だけでなく「航行中に通る海域」も意識する必要がある。地中海クルーズの通信準備についてはこちらの記事でも詳しく触れているので、両方を比較しておくと準備の違いがはっきりする。必要なデータ量は料金ページで寄港国数に合わせて確認できる。
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